レモンパン

こんがらがっている、ちいさなじぶんのせいりのために書いています。

聴覚障害と佐村河内守さん

佐村河内守さんのゴーストライターの話、私も聴覚障害なので複雑な思いだ。

 

私の障害等級は3級だ。

右が110db、左が95db。日によって数値は変わる。

20歳ぐらいから徐々に聴力が落ちてきて、30歳すぎに出産を契機に一気に落ちた。

障害者手帳をとった当時は6級(障害者手帳で最も軽い)であった。

読話も手話もヘタくそで、私より聞こえが悪いとされる2級の方と話すと、先方の方がよく「聞こえて」いたりした。

 

さて、今、佐村河内さんの聴覚障害詐病だったとの噂が出ている。

正直いって聴覚障害は「悪い話」が多い。

「職場で一番嫌われる(障害)」「詐病している人も多い」「性格の悪い人が多い」等・・。

 

障害認定されてからそういう話しを聞くたびにプンプン怒っていたけれど、20年以上障害者やってていると、残念ながらそれは認めるしかないと思う。

信じていた人が、どうやら詐病っぽいと分かったときのやるせなさ。

人間100%正しく過ごさなくてもいいと私は思っているし、嘘も時には許されるというスタンスだが、詐病はよくない。

 

佐村河内さんとは面識もないから、詐病かどうかはわからない。

ゴーストライターをしていた新垣さんが、「普通に話していた」と言ったことから詐病の疑いが発生しているようですが、狭い部屋で、いつもよく顔を合わせている人と、決まった話題について話すなら、重度の聴覚障害であっても、意外に「話し合う」ことはできる。

口を読んだり、少し筆談も加えてもらったら、自分の言いたいことは言えるし。

 つまり、聴覚障害2級でも限定的な条件で会話が可能な人もいるのだ。

 

ただし、それが可能な2級の人は、私の経験から言えば、子どもの頃から障害を持っていた人がほとんど。

大人になってから聞こえなくなったけれど読話が得意という人もいるが、ものすごく少数。

 

テレビで今、新垣さんが佐村河内さんの聞こえや、今までの経緯を話している。

ヘッドフォンを最大音量にしているが、途切れ途切れにほんの少ししか、言っていること分からない。

 

結局、佐村河内さんは聞こえていたの?

それは障害が全くないということなの?

それとも障害の程度は低く、ある程度の聴覚障害はあったということなのか?

 

私は聴覚障害者で偏頭痛を持っていて、頭の中でメロディーが流れるという佐村河内さんと“共通点”がある。なのでこの問題には関心が高いのである。